本神楽の中で最も重要視されていて必ず舞うこととされている。
「岩戸開」を舞わないと、神輿の神社への還幸をしないほどである。
湯立の神事は、本神楽の「岩戸開」の故事「湯を立て、庭火を焚き」
から取り入れられ、雄勝町では神楽舞の根源と言われて来ているが、
この「岩戸開」の精神は人間の苦難を切り開く道を教えております。
弟の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱行によって、
高天原の平和が破られたため、天照大神(あまてらすおおみかみ)は
ついに政を見放して天の岩屋に身を隠してしまいました。
そのため光が失われ暗黒の世となり魔王魔人が横行したため、
群神・万民大いに困り、何とかして元の明るい楽しい世にするべく相談しました。
思兼神(おもひかねのかみ)のように物事を深く遠く考えて、
また天児屋命(あめのこやねのみこと)のように自身をもって堂々と
人を説いて協力を求める。
そこには利害や駆け引きがあってはなりません素っ裸になって事に当たる、
天宇受賣命(あめのうずめのみこと)の姿であり、
そのようなみんなの協力が、天手力雄神(あめのたぢからおのみこと)の
強い力となるのです。
個人も、地区も、町も、一人一人がてんでんばらばらであってはなりません。
中心となる者を求めて結集し、共存共栄する社会を、
家庭を創造せよと言うことを教えてる神楽である。
雄勝法印神楽 演目
01 初矢(しょや)
02 両天(りょうてん)
03 三天(さんてん)
04 四天(してん)
05 宇賀玉(うがたま)
06 岩戸開(いわどびらき)
07 叢雲(むらくも)
08 魔王退治(まおうたいじ)
09 五矢(ごや)
10 鬼門(きもん)
11 道祖(どうそ)
12 所望分(しょもうわけ)
13 蛭児(ひるこ)
14 笹結(ささむすび)
15 橋引(はしひき)
16 醜女退治(きじょたいじ)
17 空所(くうしょ)
18 順唄 (じゅんばい)
19 日本武尊(やまとたけるのみこと)
20 白露(はくろ)
21 釣弓(ちきゅう)
22 産屋(うぶや)
23 荒神舞(こうじんまい)
24 二之矢(にのや)
25 普照(ふしょう)
26 湯之父(ゆのちち)
27 国譲(こくじょう)
28 獅子(しし)